警報発令?トルコ経済抹殺ですか?

軍事行動

トランプ大統領のすごいツイート出た!トルコ経済抹殺?

10月7日(現地時間)にトランプ大統領の驚きのツイートが出ましたね。どうもトルコ経済を抹殺するとか言ってるらしいですね。

原文をみてみよう

さっそく、原文を見てみましょう。該当部分の抜粋です。

if Turkey does anything that I, in my great and unmatched wisdom, consider to be off limits, I will totally destroy and obliterate the Economy of Turkey (I’ve done before!).

直訳してみます。

「私の偉大で比類のない脳みそで限度を超えると認められる何かをトルコが行ったなら、私はトルコ経済を完全に破壊し跡形も残らず消し去るであろう(前にもやったけど!)。」

自分の脳みそを褒めちぎる感覚もちょっと日本人的には違和感がありますね。それはさておき、文中の「obliterate」は、痕跡も残らないよう消してしまうという意味のようです。いまどき小学生でもこんな言葉遣いをするんでしょうか?お前なんか、消してやる〜!

アメリカ大統領って勇ましい、口先は。でも品格なし。

アメリカ大統領というのは、いろんな意味ですごいですね。いずれにしても品格に欠けることだけは確かです。大(だい)の大人の発言とは思えませんね。前にもやったけど!というのが何を指すのか必ずしも明らかではありませんが、トルコリラのロングをやっている人は苦い思い出しかないでしょうから、十分な脅し文句です。もういい加減にしてほしいですね。

トルコリラ相場の状況はどうか

では、トルコリラ相場の最近の推移と今回の影響をみてみましょう。

ここ1年ほどは小康状態

トルコリラ相場は、ここ1年ほど小康状態が続いています。直近のセリクラ(セリングクライマックス)は昨年(2018年)の8月でしょうか。それ以来、一進一退を繰り返しながらも、大きな波乱はありません。このままずっと何事もなく時が過ぎてくれればよいのですが。。。

トルコ内部で不穏な動きは継続

もちろん、この間何もトルコリラをめぐる大きな動きがなかったわけではありません。今年(2019年)7月にはエルドアン大統領により中央銀行総裁が解任され、その後2度にわたり政策金利の引き下げが行われました(24.00%→16.50%)。

政治的な中立が保証されているはずの中央銀行の総裁が更迭されるという蛮行とそれに続く政策金利の大幅な引き下げにもかかわらず、トルコリラは意外なしぶとさを見せてきました。対日本円でも19円前後を維持してきました。がんばれ、トルコリラ!

そこに今回のトランプ大統領のツイートです。

市場に若干の影響あるも、いまだ様子見か?

現在、18円台の前半までトルコリラは値下がりしているようです。この程度の変動は、長くトルコリラと付き合ってきた人にとっては、通常の価格変動の範囲内ですね。全く問題ありません。市場は今のところ、おおむね冷静なようです。

今後の動きを注視!

トランプ大統領は、口先だけは小学生男子よりも勇ましいですが、実際どこまでやる気があるのか判然としません。今回のツイートも、トルコのクルド攻撃を黙認しようとして国内の反発を招いた結果、急遽発した政治トークでしょうか?過度に激しい言い回しも、口先だけで事態をおさめたい本心の裏返しかもしれません。

一方でトルコの方は、待ちに待ったクルド攻撃をやる気満々でしょうから、今後の動きに目が離せません。もうこれ以上、強権的な振る舞いはやめて、普通の国に戻ってほしいです。

今後の事態の推移を注視していく必要がありそうです。

(10月10日追記)
10月9日にはトルコ軍によるシリア領内のクルド人勢力への攻撃が開始されたようです。今後の動向が懸念されますね。

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