(5/3更新)
楽天モバイルに乗り換えて1カ月を過ぎましたので、最新の状況に更新してあります。特に、デメリット面について状況の変化がみられました。
4月に入って、すぐに楽天モバイルに乗り換えました。
MNPでNTTドコモからの乗り換え組です。今月からMNP手数料(3月までは3,300円)も無料になりましたので、タイミング的にもちょうど良かったです。というか、もともとこのタイミングを狙ってました・・・
乗り換えたのは4月2日でしたので、約1カ月がちょうど10日あまり経ちました。
使ってみての感想などをまとめておきます。
結論を言えば、通信会社としてはかなり対応がお粗末な部類ですが、強力なキャンペーン等のおかげで、かろうじてメリットがデメリットを上回ると言ったところでしょうか。
正直、乗り換えてよかったと心の底から叫びたくなるような嬉しさは皆無です。およそ万人向けとは言えませんが、清濁併せ呑むタイプなら、選択としてアリでしょう。。。
本当に正直な感想なので、忖度なしです・・・。では、いきますよ〜
楽天モバイルのメリット
まずは、楽天モバイルのメリットから。かなりお安く利用できる通信会社ということだけは事実です。
料金体系が割安である
料金体系は、他のキャリアよりも割安です。楽天モバイルの公式ウェッブサイトを開けば、他社との料金比較がトップページにデカデカと出てきます。楽天モバイルの最大のメリットであり、セールスポイントでもあります。
ただ、他社(ドコモ、au、ソフトバンク)がすべて割安プランを打ち出してきましたので、以前ほどの割安感はなくなりました。
唯一、他社の追随を許さないと思えるポイントは、データ利用量が少ない場合の料金が格段に安いです。
データ利用量が1GB以下なら、なんと料金が0円(1人1回線のみ)です。自宅Wi-fiの利用などでデータ利用量を抑えることができるのでれば、強力な選択肢となり得ます。
逆にデータ通信量がそこそこ多い場合(3GB超)は、それほど割安感はありません。後述するデメリットも考えると、敢えて乗り換えるほどではないかもしれません。
通話が時間制限なしに無料である
楽天モバイルでは、通話が無料です。「Rakuten Linkアプリ」を使うことが条件です。他社のような「5分まで無料」といった制約はありません。
タダで電話がかけられるようになりますので、超絶にオトクです。電話をよくかける人ならメリットが間違いなく大きいです。
ただし、肝心の「Rakuten Linkアプリ」がクソ仕様なので、弱点と表裏一体でもあります。アプリの使い勝手については後述します。
キャンペーンがまあまあ強力である
4/7までの1年間無料キャンペーンは終了しましたが、代わって、3ヶ月無料キャンペーンが実施されています。他社の場合は、キャンペーンと言えば、端末の割引が中心なので、通信料金そのものを割り引いてくれるキャンペーンは貴重です。
なお、無料期間が3ヶ月に短縮されたことで、だいぶオトク感は減りました。最大9,000円程度の割引しかなくなっちゃいましたね。以前LINEモバイルで最初3ヶ月間は料金が500円のワンコイン(現在は新規受付終了)というキャンペーンをやっていましたが、あれとそれほど変わらないです。
なお、楽天モバイルでは、楽天ポイントバックにより端末がオトクに買えるキャンペーンもやってますが、端末値引きキャンペーン自体は他社でも遜色ないものを恒常的にやってますので、それほどのメリットとは言えないでしょう。
家電量販店にでも行って、ケータイ売場にいる店員に尋ねれば、もっとオトクなキャンペーンをきっと紹介してくれますよ。
なぜか楽天モバイルでは、「最大25,000ポイント還元」などと謳って、端末購入のポイントバックを大々的に宣伝してますが、あまり惑わされないようにしましょう・・・
楽天モバイルのデメリット
ここからは、楽天モバイルのデメリットについてまとめていきます。すべて実体験に基づくリアルな感想です。
必須アプリ(Rakuten Linkアプリ)がクソ仕様
無料で通話するためには、「Rakuten Linkアプリ」を使って電話をかけることが必須なのですが、このアプリがなかなかの欠陥品です。
音質は悪い。
「Rakuten Linkアプリ」は、ネット回線を利用した通話の仕組みで、IP電話のようなものなので、音質は悪いです。常にくぐもったような感じと、たまに音割れするような感じが混じり合っており、他社のVoLTEを使っていた方は、かなり聞き取りにくいこと請け合いです。
ただ、会話が成立しないほどではありません。慣れの問題かも・・・。無料と思えば、許せるレベルです。。。
電話帳がめくれない(→5/3時点では症状改善)
通話アプリに必須の電話帳。コレがちゃんと見られないと、もはや電話をかけられない人がほとんどでしょう。電話番号など、いちいち覚えてませんよね。
もちろん「Rakuten Linkアプリ」でも電話帳を参照する機能はあるのですが、スクロールしようとするとカクカクして、満足に電話帳がめくれません。
どうしようもなく低いスペックのパソコンで重たいExelファイルをスクロールしようとしたときの感じに似ています。
楽天モバイルに苦情を言っても「次のアップデートをお持ちください」と言われるだけでした。よっぽど忍耐強い人でない限り、激しくストレスを感じること間違いなしです。
→5/3時点で、上記の症状は改善されています。
通話の出だし15〜30秒が、必ず通信が途切れる。(→5/3時点で症状改善)
「Rakuten Linkアプリ」を使って電話をかけると、通話の出だしが、なぜか跡切れ跡切れになり、相手の声が満足に聞こえません。この現象は、短いと15秒程度、長い場合は30秒程度続きます。
こんな実態ですので、すぐに本題に入って効率的に会話を済ませたい人には向いていません。ベチャベチャ長電話をする人なら、もしかすると、それほど支障はないかも。
この現象についても楽天モバイルに問い合わせましたが、「そのような現象は承知しておりますが、Rakuten Linkアプリのアップデートをお待ちいただくしかないです・・・」との回答でした。
→5/3時点で、上記の症状は改善されています。
電話が取れない・・・(→新たな不具合発生)
改善された症状があれば、新たな不具合の出現もあるのが楽天モバイルの不安定なところ。つながる安心感は相変わらず低いです。
新たに発生した不具合は、「電話がとれない」です。
これってかなり致命的では?!
具体的に説明しましょう。楽天リンクの仕様では、電話が着信すると、着信音が鳴ると同時に「応答」するか「拒否」するか選択する画面がポップアップし、そこから電話に出ることになるのですが、その選択画面が出なくなる症状です。
昔のガラケーなら、電話を取るための専用ボタンがありましたのでこんな症状が出ることはなかったのでしょうが、スマホの場合は、電話を取るボタンが画面上に出てこなければお手上げです。
画面を切り替えたり、「戻る」操作をしてみたり、どういう試みをしても、電話をとることはできません。
楽天モバイルに問い合わせたところ、「そのような症状は把握しております。楽天リンクアプリの再インストールで症状が改善する場合があります。それでも治らなければ、アプリのアップデートをお待ちください。」というものでした。
使い始めて1カ月、この間、2度ほどこのような症状が出て、いずれの場合も、再インストールで一時的には症状が改善しています。でも、いつまた同じような症状が再発するかわかりません。
さすがに、電話に取れないというのは通信会社としてどうなのかと・・・
電話に取れなくても着信しているのはわかるので、すぐにコールバックすれば事なきを得ることが多いですし、そもそも電話代もタダなので、コールバックによる追加的な経費も発生しません。
でも、そもそも、こんなサービス品質の通信会社では、電話代を徴収する資格すらないような気がします。
ほかにもいろんな不具合があるかも・・・
1カ月わずか10日ほど使っただけでも、かなりの不具合を実感できる「Rakuten Linkアプリ」ですが、おそらく他にもたくさんの不具合を抱えている可能性が高いです。
なかなかの欠陥アプリですが、コレを使わない選択肢が事実上封じられているので、かなり厳しい状況ですね。この様な実態を踏まえて、楽天モバイルを使うかどうか慎重に検討したほうが良さそうです。
サポート体制が貧弱
楽天モバイルは新興勢力だけあって、サポート体制は脆弱です。
そもそも不具合を受け付ける電話番号を調べるだけで一苦労です。わざと公式ウェブサイトには電話番号を掲載していないようで、一度メール等で問い合わせをしないと電話番号までたどり着かないみたいです。
不具合のオンパレードな通信会社なので、電話番号を公式ウェッブサイトに載せちゃうと大変なことになるんでしょうね。
一応、備忘のために、電話番号を掲載しておきます。
- 050-5491-2670(サポート窓口)
- 050-5212-6915(未払い料金など)
- 050-5434-4647(緊急用)
電話番号が分かってからが本当の試練です。サポート窓口の電話番号にかけても、ほぼ間違いなくつながらないです。朝一番に電話するとつがることがありますが、それ以外の時間帯でまともにつがったことがありません。
「時間をあけておかけ直しください」とか言われますが、時間をあけてかけ直してつながるようなレベルではありません。「時間をあけてもつながらないと分かっているのにどうしてそんなウソの案内をするんだ?」と聞いても、「状況は把握しておりますが、電話が混み合って大変ご迷惑をおかけしております。本当に申し訳ございません」とシナリオ通りの受け応えをされました。確信犯のようです。
1年間無料キャンペーンの喧騒が終了したので、今後、もう少しつながるようになるんでしょうか・・・
→ 5/3現在、つながらないことはあまりなくなりました。ただし、つながるまで、かなりの長時間待たされます。
端末の不具合は責任とらない(すべてメーカー対応)
楽天モバイルは、端末の販売も行っていますが、自分で売った端末の責任を取ることはありません。家電量販店なら、自分の売った端末で不具合があれば、顧客に寄り添って対応しようとしますが、その様な態度は、楽天モバイルにはありません。
端末の不具合は、すべて、直接メーカーへ対応となります。
なお、楽天モバイルに言わせれば、このことは、契約時に「重要事項」で説明してあるはずとのことのようです。
確かに「重要事項」には、端末の不具合はメーカーにお問い合わせくださいとの記載がありますが、自分が販売した商品について、「売った後は一切責任を取らないよ」という道徳心のかけらもない対応を本当にされますので、こういう無慈悲な対応に免疫のない方は、この会社とはお付き合いしないほうが賢明です。
【関連】楽天モバイル重要事項説明書
まとめ
楽天モバイルを使ったリアルな感想をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。
良くも悪くも、かなりとんがった通信会社と言えそうです。
データ利用量が少なければ、料金無料で通話し放題の電話が持てますので、ある意味、前代未聞のサービスです。人によっては大きなメリットを実感できるでしょう。無料と思えば、音質の悪さも多少は目をつむれます。
他方、アプリの不具合の多さとサポート体制の貧弱さは目を覆わんばかりですので、かなり人を選ぶ通信会社とも言えそうです。
ワタシは楽天モバイルの味方でもなければ、競合他社の味方でもありません。楽天モバイルの実態を良いところも悪いところも併せて、ありのままの現実をお伝えしようとしています。
その上で、どう判断されるかは、人それぞれです。
ワタシの率直な感想は、メリットがデメリットをわずかに上回ると言ったところでしょうか。でも、その判断には、1年間の無料キャンペーンの適用を受け、その間に現状の不具合も相当程度改善されるだろうという希望的な観測がかなり色濃く入り込んでいます。
1年間の無料キャンペーンが終了し、無料期間は3ヶ月になりましたが、それでも乗り換えるのかと言われれば、かなり微妙です。どちらかと言えば、NO寄りかな?
なお、ワタシの職場はビルの5Fですが、通信自体は問題なく届いています。プラチナバンドを持たない楽天モバイルですが、通信自体が頻繁に圏外になったりすることは、少なくとも都心では感じたことはありません。
日本郵便と業務提携したので、今後は郵便局にどんどん基地局を設置していく方針のようです。その点、まともなキャリアには間違いなく近づいていくでしょう。
この記事が、皆様の判断の参考になれば幸いです。
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