FXリピート注文による自動売買を始めて1年余りが経ちました。
リピート注文の内容や設定の詳細については、こちらの記事で詳細に説明してありますので興味があればご一読願います。
果たしてリピート注文による自動売買は儲かるのか?どのような設定をすれば儲かるのか?このような疑問に答えるため、設定の異なる2本のリピート注文を1年間走らせてみました。
この記事では、その結果を公開します。重大な事実がわかってきました。
1年間の運用結果は?
早速結果を公開します。
次の表が2019年1月〜12月(1年間)の運用成績をそのまま記入したものです。
設定A(利食い幅50pips) | 設定B(利食い幅80pips) | |
実現損益① | 13,844 | 49,940 |
含み損増減② | △7,438 | △13,274 |
ネット損益(①ー②) | 6,406 | 36,666 |
どちらの設定もトータルで利益が出ているようです。リピート注文による自動売買は、少なくとも昨年に関しては有効だったといえそうです。
設定内容は?
設定A及び設定Bの設定内容は次のとおりです。
設定A | 設定B | |
プラットフォーム | マネパ「連続予約注文」 | 同左 |
通貨ペア | AUD/NZD | 同左 |
買い注文仕掛け範囲 | 1.015〜1.095 | 同左 |
売り注文仕掛け範囲 | 1.050〜1.130 | 同左 |
注文密度及び注文本数 | 8pips刻みで買い・売り各100本 | 5pips刻みで買い・売り各160本 |
注文1本当りの取引量 | 1000通貨単位 | 2000通貨単位 |
利食い幅 | 50pips | 80pips |
設定Aと設定Bとで異なるのは、注文本数と注文1本当りの取引量及び利食い幅です。
このうち注文本数と注文1本当りの取引量は設定Bのほうが設定Aよりも密かつ大となっており、細かい説明は省きますが、設定Bは、設定Aの3.2倍の注文を仕掛けるようになっています。
注文量が等しくなるよう結果を調整
上記を考慮して、設定Aの注文量が設定Bと同じだったと仮定して設定Aの結果に調整を加えたものが次の表です。調整を加えるといっても、単に設定Aの結果を3.2倍しただけです。
設定A調整後(利食い幅50pips) | 設定B(利食い幅80pips) | |
実現損益① | 44,301 | 49,940 |
含み損増減② | △23,802 | △13,274 |
ネット損益(①ー②) | 20,499 | 36,666 |
利食い幅によってかなり結果に違いが出ています。
やはり利食い幅は狭すぎてはダメ!
予想していたよりも、かなり大きな差が出た印象です。
利食い幅50pipsよりも利食い幅80pipsのほうが、実現損益も多く、含み損の増え方も小さいという結果になりました。すべてにおいて利食い幅80pipsのほうが良いパフォーマンスを見せています。
80pipsのほうが実現損益が大きいということは、利食い幅が大きいほうが効率的に稼げるということを示唆しています。
利食い幅が大きいと、そもそも決済1回当りの利益が大きいことに加え、スプレッドが損益に与える影響を比較的小さくできます。これらの要因による利益の増が、スプレッドが狭いことによるこまめな決済の利益の積み上げを上回って余りあるということのようです。
含み損の増え方についてもかなり利食い幅によって差が出ましたが、これについてはちょっと意外でした。理由は必ずしもはっきりしません。利食い幅によって大きな差が生じることはないと当初考えていたのですが、予想とはかなり異なる結果となりました。
含み益の状態にある建玉の場合、利食い幅が狭いほうが含み益を利確しやすくなるので、その分含み益が減って実現益が増える傾向にあります。このため、トータルとしては含み損益は損の方により振れやすくなるわけですが、それにしては、かなり大きな差が出たように思います。
まとめ
1年間運用してみて判明した事実は、利食い幅はある程度広めが良いということです。FX会社によっては、利食い幅のデフォルトの設定が20pipsや30pipsなどかなり狭い設定になっているケースもあるようですが、このような設定はやめたほうが良さそうです。
FX会社にとっては、利食い幅が狭いと取引量が増え、その分スプレッドや手数料で儲かるのかもしれませんが、投資家にとってみると、狭すぎる利食い幅は儲けを損なうようです。
今後も、利食い幅の異なる2つの設定をしばらくは継続してみるつもりです。できれば、1ヶ月単位ぐらいで結果をお伝えできればと思っています。続報にご期待ください。
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