SBI証券にアクティブプランの詳細を確認。強制決済まで無料かよ!!

猫

12月23日からSBI証券のアクティブプランの手数料体系が変わります。

なんと1日の約定代金50万円まで手数料が無料です。従来は10万円まで手数料無料で、ほとんど使えないレベルでしたが、一気に使い勝手が増した印象です。

優待クロスの目線から細かい点を何点かSBI証券に確認したのでご紹介します。

SBI証券のアクティブプランの変更内容

SBI証券には、スタンダードプランとアクティブプランの2つの料金体系があります。スタンダードプランは、取引1件ごとに手数料が課金されるプランです。これに対しアクティブプランは、取引件数にかかわらず1日の約定代金の合計に応じて手数料が課金されるプランです。

来週から手数料金額の変更が行われるのは、アクティブプランの方です。アクティブプランの変更内容は次のとおりです。

SBI手数料変更
(SBI証券ウェッブサイトから引用)

上記のとおり、1日の約定代金の合計が50万円以下であれば手数料が無料となります。手数料無料の範囲が大幅に拡大されました。これなら利用場面がぐっと広がりますね。

1日の約定代金の合計額に応じて課金されるわけですが、約定代金の算定は、現物取引と信用取引のそれぞれごとに行われます。

現物取引で1日の約定代金が50万円以下なら、その日の現物取引の手数料は無料です。信用取引の方でも1日の約定代金が50万円以下なら、その日の信用取引の手数料は無料です。したがって、現物取引と信用取引を合わせれば、1日あたり最大100万円まで手数料無料で取引することができます。

現引・現渡は約定代金に含まれるの?

さて、ここからは、優待投資家目線で少し細かい内容を説明していきます。いずれもSBI証券に直接確認した内容です。

1日の約定合計が50万円以下なら手数料が無料となることはわかりましたが、約定合計の算定にあたって、現引や現渡の約定金額は含まれるのでしょうか?

手数料を無料とするための信用取引の取引枠は50万円しかありませんので、現引・現渡が含まれるのと含まれないのとでは大きな違いです。

これについては、SBI証券に確認したところ、現引・現渡の金額は約定合計の算定に含まれないとのことでした。新規の買建や売建、決済のための買埋や売埋は約定合計に当然算入されますが、現引と現渡は約定合計に算入されないそうです。

一安心ですね。さすがSBI証券さん、アクティブプランの使い勝手は悪くなさそうです。

強制決済の分も含めて約定合計50万円以下なら、手数料は無料なの?

強制決済。この言葉に良い印象を持つ投資家は少ないと思いますが、SBI証券でフライングでクロスする人なら、もうお馴染みですね。

実はメッシュも現在(2019年12月)、千趣会(8165)をフライングでクロスしています。もちろん権利落ち日までクロスを引っ張りますので、もう強制決済確定です。

SBI証券に強制決済の分も含めて約定合計が50万円以下なら手数料は無料なのか尋ねたところ、SBI証券の答えは次のとおりでした。

「強制決済であると否とに関わらず、お客様が選択されたプラン通りの手数料が徴収されます。したがって、強制決済されたとしても、それを含めて1日の約定合計が50万円以下なら手数料は無料となります。」

非常に丁寧にわかりやくお答えいただきました。ということは、メッシュの千趣会クロスも思ったより手数料が節約できそうです。SBI証券さん、最高!

しかし・・・、回答に続きあり

なお、先ほどのSBI証券の回答には続きがあります。

優待クロスの目線からは、あまり関係のない話かもしれませんが、一応ご紹介しておきます。

その内容を要約すると、2020年1月中旬に日計り信用の手数料実質無料化等の見直しが実施されるとのこと。その中で、日計り信用については強制決済時の手数料はコールセンター手数料に引き上げられ、手数料無料になることはなくなる。ただし約定合計の50万円枠の算定上も参入されなくなる、とのことです。

この見直し自体はSBI証券のウェッブサイト上も公表されていますが、実施日などは現時点では未公表のようです。現時点でのSBI証券のウェッブサイト上の情報を紹介しておきます。

SBI日計り信用見直し
(SBI証券ウェッブサイトから引用)

なお、上記の見直しは、あくまでも一般信用日計りに関するものです。優待投資家がもっとも気にかけるであろう一般信用短期については、強制決済時の手数料の見直しの話は現時点ではありません。SBI証券にも明示的に確認しました。

良かったですね。

2020年1月中旬以降は、SBIの現物取得コストが楽天並みに激安

さて、日計り信用に関するSBI証券の今回の見直しは、優待クロスにも多少影響します。この見直しにより、SBI証券での現物取得コストは、楽天証券並みに下がることになります。

これまでは、SBI証券で売り建てた銘柄も、現物は楽天証券で取得してSBIに移管することが多かったのですが、もはやそんな手間をかける必要はなくなります。少し便利になりますね。

ただし、SBI証券は現物株式の出庫手続きが楽天証券のようにネット上で完結しません。書類の提出が必要で、その分手間と時間がかかります。したがって、現物取得のためにSBI証券を広く活用するというところまでは難しそうです。この点が将来的に改善されるとなお良いですね。

SBI証券で日計り信用が実質無料化されたあと、その日計り信用での取引分が50万円無料枠の算定上算入されるのかどうかについては、今回のSBI証券への照会では聞き忘れました。そのうち確認したいと思います。

なお、楽天証券でもSBI証券の日計り信用の見直しに対抗する動きが進んでいます。貸株料が12月23日から引き下げられます。SBI証券の年明けの見直しを先取りですね。先手必勝ということでしょうか。情報を貼っておきます。

いちにち信用見直し
(楽天証券ウェブサイトから引用)

SBI証券と楽天証券は、良い意味で競い合っていますね。えげつないくらいです。

プラン変更完了。

SBI証券に照会して、アクティブプランで気になっていることを確認したあと、メッシュは早速アクティブプランへの変更を済ませました。12月20日の夜のことです。ネット上であっという間に手続き完了です。便利なものですね。

これで、週明けの12月23日から新たな手数料体系の恩恵を受けられます。翌営業日からすぐに適用される素早さは、本当にありがたいです。これからも顧客の利便を重視したサービスの展開をよろしくお願いします。

まさにネット証券戦国時代だ

ネット証券各社の手数料等の見直しが猛烈な勢いで進んでいますね。ついていくのは難儀です。

全体としては、顧客本位の良い方向での見直しが進んでいる印象です。貯蓄から投資へという動きが本格化し、証券会社の取り扱う取引ボリュームが全体として増えていけば、さらなる手数料の引き下げ余地が生まれ、利用者にとってもメリットのある見直しがもっと進むのではないかと期待されます。

一部、このような動きに逆行して新たな手数料を設けたり貸株料を上げたりしている勘違い系の証券会社もあるようですが、そんな証券会社には早く目を覚ましてもらいたいですね。

これからも健全な競争の下、証券会社各社の顧客サービスの質が向上していくことを祈ります。

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