注文のやり方次第で貸株料は節約できる!セコ技紹介!!

貯金箱

優待クロスの最大のコストの一つは売建てに伴う貸株料ですね。

最近は一般信用売りでいくつかの証券会社が貸株料を引き下げてくれてとても助かっていますが、それでも値嵩株をクロスすれば日々相当の貸株料がかかります。

また、楽天証券、SBI証券及びGMOクリック証券の短期一般信用売りは依然として貸株料が3.85〜3.9%と高く、コスト的にバカになりません。少しでも貸株料を節約したいところです。

この記事では、クロスするタイミングを見計らって少しでも貸株料を節約する方法をご紹介したいと思います。わずかな節約でも、多くの銘柄で節約できればトータルではかなりの経費節減になるでしょう。

なお、ここで紹介する方法は、長らく優待クロスに取り組んできている人にとっては、何の目新しいこともない当たり前の方法だと思います。初心者向けの記事とお考えください。

木曜日にクロスしよう

これはクロス取引のベテランでなくても常識ですね。

水曜日にクロスするのと木曜日にクロスするのとでは、貸株料が3日分違います。木曜日まで待ってクロスできれば、貸株料を3日分節約できるということです。

貸株料は、受渡日ベースで課金されます。受渡日ベースですので、水曜日にクロスすると金曜日から、木曜日にクロスすると翌週の月曜日から課金されます。このため、木曜日にクロスすれば土日分も含めて貸株料が節約できるのでお得です。

在庫があって待てそうであれば、木曜日まで待ってクロスしましょう。3日分の貸株料が節約できます。

週末期限の注文を出そう

どちらかといえば、この記事の本題はここからです。

証券会社では金曜日の夜から翌月曜日の注文の受付が始まりますが、証券会社によってはこの注文を翌週末までの有効期限で出せます。それを利用すると少し貸株料の節約が可能です。

もうお分かりですね。金曜日の夜に発注する一般信用売りを注文の有効期限である翌週の金曜日に約定させるのです。

優待クロスを行う上で決定的に重要なのは一般信用の売り玉の確保ですが、売り玉の確保は注文が発注できた時点でなされます。約定した時点ではありません。一方で、貸株料は約定した時点から課金されます。

これを利用して、発注状態のまま約定させずに出来る限り長く居続けられれば、その間は、実質的に売り玉を確保しつつも、実際には貸株料を払わなくて良い期間となるのです。仮に金曜日の夜に発注して翌金曜日に約定させると、翌月曜日にすぐに約定させる場合と比べて6日分の貸株料の節約が可能です。

もちろん金曜日の夜に限らず、週の途中でもこの技は使えます。例えば、火曜日の夜に発注したものを翌日水曜日に約定させるのと金曜日に約定させるのとでは、貸株料が4日分違います。(貸株料は受渡日ベースで算定されるため)

具体的な注文方法

具体的には、一般信用売りの注文を出す際に、次のとおりにします。

  • 成行ではなく指値注文にする。指値は値幅上限近くの金額を入れておく。
  • 注文の有効期限を「当日中」ではなく「今週末」にする。
  • なお、反対の買注文はまだ出さない

当該注文は、約定しない限り週末まで有効です。値幅の上限近くの指値を入れておけば約定する可能性は低いです。

注文有効期限の最終日である週末金曜日に約定させるため、前日の木曜日の夜に以下の注文変更をします。

  • 指値注文を成行注文に変更
  • この時点で、反対の買注文を成行で出す

これで、金曜日の寄付で両建てクロスの完成です。おめでとうございます。

リスクはあります。この方法に限ったことではありませんが・・・

なお、この方法にはリスクがあります。万が一週のどこかでストップ高に張り付くと、売注文だけが成立して買注文が成立しない事態に立ち至ります。クロスの失敗ですね。ほぼ損失確定です。

でもこのリスクは、週間注文であろうが当日注文であろうが、クロス取引をしている限り完全には回避できません。程度の差こそあれ、クロス取引を行う以上このリスクは避けようがないので、あまり深刻に考えすぎてもしょうがありません。万が一のときは潔く諦めましょう。

すべての証券会社でできるわけではない

この方法、確実な節約効果がありますが、すべての証券会社でできるわけではありません。

整理表を載せておきます。2019年10月時点のものです。SMBC日興証券とマネックス証券でこの方法が可能です。

証券会社可能(○)か否(✕)か備考
楽天証券一般信用売りは「今週中」注文不可
カブドットコム証券一般信用売りは期限指定注文不可
SMBC日興証券
マネックス証券
SBI証券一般信用売り(短期)は当日注文のみ
GMOクリック証券一般信用売りは「週末」期限不可

短期一般信用売りの貸株料の高い楽天証券やSBI証券、GMOクリック証券でこの方法が使えないのは痛いです。

SBI証券は一般信用売り(無期)であれば、週末までの注文や、もっと長期の期間指定注文も可能です。が、そもそも対象銘柄が少なすぎて使う場面はほとんどないでしょう。

でも取り逃がさないことが最優先です

以上見てきたように、一部の証券会社では、注文の仕方次第で約定時期を若干ではありますが遅らせることが可能で、それにより貸株料の節約が可能です。値嵩株の場合など銘柄によっては、けっこうな節約になることもあるでしょう。

ただし、節約を目指すあまり欲しい銘柄を取り損なえば本末転倒です。まずは、銘柄の確保を最優先に考えたほうが良いでしょう。GMOクリック証券やSBI証券は意外と穴場です。節約技は使えなくても、これら証券会社で売玉を確保したほうが良い場合もあります。

適度に節約しつつ優待投資を楽しめればよいですね。皆さんのお役に少しでも立てれば幸いです。なお、貸株料を節約するその他の方法については別の記事でも紹介しています。興味があればご覧ください。

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