5月優待ベスト7 なぜか地方のドラッグストアが大健闘

にわとり

5月は、その前月の4月に引き続く優待閑散月ですが、魅力的な銘柄もちらほらと見かけます。なぜか、地方を地盤とするドラッグストアの優待が結構目に付きますね。

しかも、15日や20日といった中途半端な権利日が多いです。

そんな一風変わった月が5月です。

今回は、そんな5月の魅力的な銘柄の数々をご紹介します。

(1377)サカタのタネ

サカタのタネは、日本の種苗業界を代表する会社の一つです。ライバルのタキイ種苗は非上場ですが、こちらは上場会社です。

この会社の優待は、カタログギフトです。7種類程度の商品の中から好きな商品をチョイスできますが、さすがに種苗会社だけあって、園芸関係の商品がかなり含まれています。園芸や家庭菜園がお好きな方は、目が離せない優待と言ってよいでしょう。

株数が多くなると選べる商品も多少は良くなりますが、その度合は必ずしも株数に比例しているわけではなさそうです。

100株保有でもらえるAコースは次のとおりです。

お次は、300株以上でもらえるBコースです。

最後に、1,000株以上でもらえるCコースをご覧ください。

すべてのコースに含まれている山形県産のつや姫(お米)で比べてみましょう。

  • 100株保有 つや姫1.5kg
  • 300株保有 つや姫3.5kg
  • 1000株保有 つや姫5kg

正直、100株保有が、最もコストパフォーマンスが高いです。300株もそこそこです。1,000株だと、優待利回りはガクッと落ちる印象ですね。

100株か300株を狙うのがおすすめです。

ただ、100株保有でも35万円程度は必要なので、総じて優待利回りは低めです。

権利月は年1回で、5月。比較的遅い時期まで在庫が残っていることが多いです。1、2週間ぐらい前でもクロスできるイメージがありますね。

優待利回りが高くないので、あまり先走ってクロスするとうまみが少ないです。

でもチューリップの球根がもらえる優待は、ここのほかには知りません。翌年の春にきれいな花をお庭に咲かせたい方は、ぜひこの銘柄の取得を検討されると良いでしょう。

(2791)大黒天物産

大黒天物産は、中国地方を地盤としてディスカウントストアを運営する会社です。

関東に住んでいると店舗に行く機会はありませんが、でも、優待族のほとんどが、この銘柄の優待を毎年心待ちにしています。

もらえる優待品は、これです。

大黒天物産株主優待

大粒のピオーネです。2,000円相当の品物です。果物の中では、かなり高級品の部類ですが、その美味しさも、値段に見合ったものです。

ここ数年、毎年取得していますが、後悔したことはありません。本当に美味しいぶどうです。9月の後半の、夏の暑さの疲れがまだ残っている時期にピオーネを送ってくれます。

貧乏性なのでちびちび食べますが、すぐなくなっちゃいますね。アップの写真もどうぞ。

大黒天物産株主優待

優待月は、年1回で5月。

100株保有で2,000円相当の果物です。株数が多くなると優待利回りは急激に低下します。100株狙いが良いでしょう。

大黒天物産優待
(ヤフーファイナンスから引用)

100株保有でも40万円以上必要なので、優待利回りはそれほど良くはありませんが、でもピオーネの美味しさはプライスレスです。やっぱり毎年いただきたいですね。

クロスもそれほど困難な方ではありません。権利日の10日ぐらい前であれば、クロスできるでしょう。

ぶどう好きに猛烈におすすめしたい優待です。

(2792)ハニーズホールディングス

ハニーズホールディングスは、女性用の服飾を販売するHoneysを展開する会社です。

Honeys以外にも、いくつかの女性向けファッションのブランドを展開しているようです。

ハニーズの店舗外観
ハニーズ

どの商品も、かなりお手頃な値段です。残念ながら、男性用の商品は置いていないようです。

この会社の優待は、Honeysなどのグループのお店で使える優待券です。

ハニーズ株主優待

100株保有で、3,000円分の優待券をいただけます。保有株数が増えると、もらえる優待券も多くなりますが、徐々に優待利回りは低下します。100株保有が最も優待利回りが良いです。

ハニーズ優待
(ヤフーファイナンスから引用)

この会社が運営するブランドは値段が総じて安いので、3,000円でも結構使い出があります。3,000円あると、2着か、割引品を狙えば3着買うことも不可能ではありません。

比較的若い女性向きの店づくりですが、少々お年を召した方であっても、気持ちさえ若ければ大丈夫です。多分・・・

いや、ちゃんと落ち着いた服も置いてありますよ。大丈夫です。

優待月は、年1回の5月。

100株保有に必要な額は10万円程度ですから、優待利回りも申し分ない良さです。ご家族に女性の方がいらっしゃれば、ここの優待を取得して困ることはありません。

奥さんのご機嫌取りいかがですか〜

でもチープなブランドだと思われると、あんまり感謝してもらえないかな?!普段使いの服を買うには、とても良いと思うんですが・・・

っていうか、ダンナはそういうものしか着てないと思うんだが・・・

(3148)クリエイトSDホールディングス

さあ、いよいよドラッグストア業界の皆さんの登場です。

先鋒は、クリエイトSDホールディングスです。名前のとおり、ドラッグストアのクリエイトSD(薬クリエイト)を関東・東海地方で展開しています。調剤薬局も運営しています。

クリエイトSD

優待内容は、グループの店舗で使えるお買物優待券です。ドラッグストアですので、医薬品はもとより、洗剤やティッシュペーパーなどの日用品も幅広く扱っています。使うのに困ることはないでしょう。

クリエイトSDホールディングスの株主優待である額面五百円のお買物優待券
クリエイトSDホールディングス(3148)株主優待券

なお、このお買物優待券ですが、調剤薬局では使えません。ドラッグストアの方で利用が可能です。

100株の保有で1,500円分(3枚)の優待券がもらえます。保有株数が増えるともらえる枚数は多くなりますが、優待利回りは低下します。

クリエイトSD優待
(ヤフーファイナンスから引用)

100株か300株を狙うのが、資金効率的に良いでしょう。

100株保有に必要な金額はおよそ30万円。優待利回りはそれほど良くありませんが、ドラッグストア業界の中では、決して悪い方ではないです。いや、むしろ良いほうかもしれません。

優待閑散月の5月の銘柄ですので、十分有り難い優待です。なお、優待月は、年1回の5月のみです。

比較的遅い時期まで一般使用売りの在庫が残っている印象です、1週間ぐらい前であればクロスできるでしょう。

特に関東地方にお住まいの方におすすすめした優待です。

(3349)コスモス薬品

ドラッグストア業界の次鋒は、コスモス薬品です。

九州が地盤のドラッグストアですが、西日本全域にどんどん店舗を広げており、最近は東京進出も果たしています。

ここの優待内容は、やはりグループ店舗で使えるお買物優待券です。

コスモス薬品優待

西日本にお住まいの方は、使うのに困ることはないでしょう。東日本にお住まいの方は、店舗がほとんどありませんので、使うのに困ります。

そのため、お買物優待券を返送して、おこめ券と引き換えることができます。

コスモス薬品株主優待

お買物優待券5,000円分をおこめ券10枚(=4,400円分)と引き換えますので、若干価値が目減りします。でも、おこめ券に変えると、幅広くスーパーなどでの日常の買い物にも使えるようになりますので、使い勝手は向上します。

100株保有で、5,000円分のお買物優待券がもらえます。

コスモス薬品優待
(ヤフーファイナンスから引用)

1年以上の長期保有だと、7,500円分に増額されますが、単元(100株)以上保有しているかどうかのチェックが年4回(2月、5月、8月、11月)行われますので、資金に相当余裕のある人でないと長期認定は難しいです。

この銘柄は値嵩なので、100株保有するにも200万円以上は必要です。最近の株価だと、300万円近くが必要です。資金力がないと、取得自体も厳しいです。

これだけ必要資金が大きいので、5,000円のお買物優待券をいただけるといっても、優待利回りは決してよくありません。

優待月は、年2回で5月と11月。優待閑散月に年2回も優待を実施してもらえるというところが、この銘柄の最大のメリットです。

資金力に余裕のある方に特におすすめしたい銘柄です。

(3391)ツルハホールディングス

ドラッグストア業界の中堅をつとめるのは、ツルハホールディングスです。

もともと北海道が地盤のドラッグストアですが、企業買収等を通じて、関東、近畿、中国など様々な地域で店舗展開しており、もはや全国区といってよいでしょう。イオンが筆頭株主ですが、わりと独立性は確保されているようです。

関東では、「ツルハドラッグ」のほか、「くすりの福太郎」をよく見かけます。

権利日は5月15日です。月末ではありませんで気をつけましょう。

ここの優待も、グループ店舗で使える商品券です。ドラッグ業界は、皆さん金券横並びなので、大変助かります。

ツルハ株主優待

100株保有で2,500円分の商品券がもらえます。株数が増えるともらえる額が多くなりますが、やはり優待利回りが低下します。100株狙いが良いでしょう。

ツルハ優待
(ヤフーファイナンスから引用)

なお、商品券を返送することにより、PB商品やグルメギフトなど別の商品に交換してくれますが、店舗がほぼ全国にあるので商品券の使い勝手も悪くなく、返送する必要を感じない人が多いかもしれません。

ここの優待は、先の商品券に加えて、常に5%の割引が受けられる株主優待カードももらえます。

ツルハ株主優待カード

1年間、何回でも割引が受けられます。カードの色が毎年変わるので、ずっと使い続けることはできません。よく見ると、有効期限もカードの表面に書いてありますね。

店内の商品の購入に幅広く使えますが、書籍や酒類、金券類など一部対象外の商品があります。

この銘柄もコスモス薬品ほどではないですが、やはり値嵩株です。100株保有するのに100万円以上は必要で、最近の株価だと必要額は140万円を超えますね。

100株保有で、2,500円分の商品券ですから、やはり優待利回りはよくないです。唯一の救いが、15日の権利日というところでしょうか。資金を有効活用できますので、少々の値嵩であっても許容範囲です。

5%の割引カードは、よくツルハグループのドラッグストアを利用される方にとっては強力な優待です。

グループ店舗を頻繁に訪れる方に、特に強くおすすめしたい優待です。

(3549)クスリのアオキホールディングス

さあ、5月優待ベスト7も最後の銘柄となりました。

やはりドラッグストア業界からの登場です。もう最後なので、こいつが副将兼大将ってことになっちゃいます。

クスリのアオキホールディングスです。北陸が地盤のドラッグストアですが、最近は中部地方全域や北関東にも勢力を広げているようです。

この銘柄の権利日は5月20日。やはり月末ではありませんので気をつけましょう。

権利を取得すると、下のような優待カタログが送られてきます。

クスリのアオキ株主優待

ちょっと字が細かくて分かりにくいかもしれませんが、簡単に整理すると、以下のとおりです。

  • Aコース 5%割引カード
  • Bコース ジャム詰め合わせ
  • Cコース おつまみ詰め合わせ
  • Dコース ドレッシング詰合せ

この銘柄は、ドラッグ業界には珍しく、店舗で使える商品券がもらえません。ちょっと残念です。でも、かわりに様々な品物がもらえますよ。近くに店舗がない地域にお住まいの方も多いでしょうから、それほどデメリットを感じる必要はないかもしれません。

優待は、上記のカタログからお好きなものを選べばよいわけですが、店舗がある地域にお住まいで、よく利用される方は、Aコースの5%割引カードが最もお得かもしれません。Aコース狙いの場合は、100株保有の1択です。

BコースからDコースの品物を選ぶ場合は、100株で2,000円相当、500株で3,000円相当、1,000株で5,000円相当となりますので、100株保有が、最もコストパフォーマンスが高いです。

優待月は年1回の5月。100株保有に80万円以上必要なので、やはり優待利回りはよくありませんが、20日権利日ということで、資金余力的には比較的取得しやすい部類です。

店舗のある地域が限られますので、お近くの店舗を頻繁に利用される方に、特におすすめしたい優待です。

(3544)サツドラホールディングス ← おまけ

最後に、もう一銘柄、ドラッグストア業界から紹介します。完全におまけですが、ドラッグストア銘柄の紹介ついでに、もう一つだけご紹介します。

サツドラホールディングス。北海道が地盤のドラッグストアです。

道外にも店舗がわずかにあるようですが、その数は極めて限られています。ほとんど北海道内のローカルチェーンと言って良いでしょう。

ちなみに東京都内にあった店舗は、先日、閉店したようです。ドラッグストア業界の中では、だいぶ勢いに欠けますね。

サツドラ
サツドラ上野御徒町店(2020年2月閉店)

権利日は5月15日です。月末ではありません。取得を狙う場合には注意が必要ですね。

ここの優待は、店舗で使える商品券と5%割引優待カードです。

サツドラホールディングス株主優待
サツドラ株主優待

商品券は、保有株数が増すほどもらえる金額が増えます。

サツドラ優待
(ヤフーファイナンスから引用)

ただし、1,500株以上だと優待利回りが大幅に低下するので、100株か300株を狙うのが良いでしょう。

この銘柄の最大の難点は、ほとんど一般信用売りの在庫を見かけないことです。在庫がないので、クロスは至難の技です。SBIのフライングやGMOクリック、楽天あたりの初日でたまたま見かけたら、すかさずクロスするようにしましょう。

まあ、でも店舗も北海道内にほぼ限られますし、そこまで頑張って取得する銘柄でもなさそうです。

東京都内の店舗がなくなったので、私も、もう無理して狙うことはないです。

北海道にお住まいの方以外には、強いておすすめすることはありません。おまけ銘柄になっちゃった理由はここにあります。

5月銘柄は、ドラッグ抜きには語れない

以上、いかがだったでしょうか。

5月優待は、もうドラッグ抜きには語れませんね。

ドラッグストアで利用可能な金券類はいくらあっても困りません。ドラッグストア業界は、系列によってかなり出店地域が偏っている場合がありますので、お近くで利用可能なドラッグストアの優待取得を検討されることをおすすめします。

一方で5月は、ドラッグ優待以外には、見るべきものは少ないです。

優待利回りがイマイチな割に、取得が困難な銘柄が目立つので、どうしても「労多くして功少し」に陥りがちです。

あまりギラつかずに、多少力を抜いて構えるぐらいがちょうど良いかもしれませんね。

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