本日、10万円の全国民への配布を盛り込んだ補正予算が成立するようです。正式には「特別定額給付金」というようです。
配布対象の全国民の中には、私のように休業とも解雇とも今のところ無縁で、直接的な影響を受けていない国民も含まれています。
正直、本心では良い政策と思えません。
10万円もらえるのはともかく、その財源は結局、将来の納税者へのつけまわしです。コロナ収束後の経済の回復策との兼ね合いもあるので、すぐに増税が打ち出されるわけでもないでしょうが、いずれ増税によって財源を賄わねばならないのは自明です。
出どころは貴重な国民のお金なのですから、困っていない人も含めてばらまくのではなく、本当に困っている人に配ってあげたほうが良かったと思います。
でも、国会で今日、バラマキが決まっちゃうようです。決まったからには、受け取る側の国民が気持ちよく受け取れるようにしてもらいたいです。
まあ、今回の新型コロナの襲来は、すべての国民が協力して乗り切っていかなければならないわけで、その意味で、すべての国民を給付対象とすることも、ひとつのやり方なのかもしれません。安倍総理も、そのように記者会見等で説明しているようです。
確かに、今回の新型コロナで、生活に何の影響も受けていない人なんていないでしょう。首都圏に住んでいると、厳しい活動の自粛を求められています。好きなこともできず、気晴らしの機会もありません。
解雇や休業を求められていなくても、経済的な影響がないわけではありません。働く時間を削ったり残業ができなくなって収入が減る場合もあるでしょう。学生であれば、大学が閉鎖されれば、高い授業料がその分無駄になります。なんちゃらパークの年間パスポートやゴルフ、スポーツジムの会員権なども、その分無駄になるかもしれません。
松竹(9601)の優待で楽しみにしていた4月歌舞伎も、すべて公演中止になりました。14,000円分のチケットです。収入が減った方に比べれば贅沢な悩みでしょうが、でも、これはこれで代替措置がなければ立派な経済損失です。
国民一人ひとりの影響や損失を細かく算定するわけにもいかないでしょうし、一律10万円配るというのなら、まあ、一つのやり方と言えなくもないでしょう。
今さら反対だと叫んでみたところでしょうがないでしょうから、せめて、10万円の特別定額給付金がすべての国民に協力してもらうためのお金だというのなら、すべての国民が気持ちよく受け取れるようにしてもらいたいです。
閣僚は10万円の受け取りを皆さん辞退するらしいですが、国民に率先して行動で示すことが求められている立場だということを考えれば、率先して10万円受け取って、続く国民が気持ちよく受け取れるようにしてもらいたかったです。
あの人達は、本心では、やっぱり10万円を受け取るのはおかしいと思っているのでしょうか?少なくとも「おかしいんじゃないか」と思うであろう選挙民向けに、ポーズをとりたいのでしょうか?
人それぞれの良心の問題でもありますので、他人がとやかく言うことでもございませんが、矛盾が透けて見えて、いやらしいです。
収入減がない人は本当は受け取るべきでないと思っているのなら、若しくは、そう思う選挙民向けにポーズをとりたいのであれば、10万円を一律配布するのではなく、収入が減った人だけに配る政策に最初からすればよかったのです。
10万円の一律配布を決めておいて、自分は受け取らないというのはやっぱり矛盾しています。本当に骨のある閣僚はいないようです。
どこかの県の知事が10万円配布に関して、半ば強制的に吸い上げるような、とんでもない発言をしたようですが、そんな知事にも、今回の給付金の趣旨を厳しく伝えてあげたほうが良いのではないでしょうか?
いずれにしても、矛盾に満ちた給付金が、今日、船出するようです。
私は、もらうつもりです。新型コロナの収束に一生懸命協力する意味合いを込めて、正々堂々ともらう気でいます。
でも将来の増税を考えると、パァーと使っちゃう気にはなれません。
将来の増税に備えた支払い財源としてとっておくつもりです。増税までの間は、優待クロスの軍資金として、せめてもの働きを期待します。
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