【続報あり：社長再任議案を会社が取下げ】フジテック(6406)の社長再任に賛成してしまった・・・

（後段に、続報を追記しました）

フジテック(6406)の株主総会が世間の耳目を集めているそうな。

同社の内山社長が会社の財産を私物化していたという内容の告発を、大株主の香港ファンド（オアシスマネジメント）が行っており、同ファンドは、会社（フジテック）を内山社長から守るため、内山社長の再任に反対するキャンペーンを展開しています。

【公式】定時株主総会で内山社長に反対票を投じ、フジテックを守りましょう（オアシスマネジメント）

会社側も、オアシス側の訴えに反論しているようです。

【公式】当社株主による主張に対する取締役会決議に関するお知らせ（フジテック）

なかなかの見もので、今後の展開から目が離せませんが、オアシス側の告発内容がかなり具体的なので、印象としては、オアシス側の言い分が筋が通っているような気がします。

都内一等地に超高級マンションを取得して社長一家を住まわせた挙げ句、何年かした後に、それを社長（の資産管理会社）に売却してますので、いかにも胡散臭いです。

会社側も、事実関係としては、おおむねオアシス側が主張する経緯を認めているようですが、おかしくはないと開き直っているようです。会社の営業（トップセールス）のために必要だったとか・・・

社長周辺が会社の内部統制を無効化するリスクの典型例のような気がします。日産自動車のCEOだったカルロス・ゴーンのケースにもちょっと似てますね。

多額の不透明な(？)経費を費やしたトップセールスの割に、あまり会社の業績は伸びていないようで、いずれにしろ、心証的には、オアシスの主張に共感します。

それにもかかわらず、「隠れ優待」に目がくらんで、あまり考えずに、さっさと議決権を行使してしまいました。

もち、「議案全部に賛成する」にしましたよ。一発で意思表示が終了するので、お手軽だったのですが、今となっては、ちょっと後悔しています。

【関連】フジテック(6406)に隠れ優待！プレミアム優待倶楽部にも隠れ優待あり^^

ちなみに、ワタシの議決権は6票です。600株が最も優待利回りが高いので、そうなりました。

この6票で結果が変わることはないでしょうが、少しの手間を惜しんだばっかりに、しょーもないことをしてしまいました。

これから、議決権を行使される皆様は、ぜひ、熟慮の上での冷静なご判断をお願いします。

【（6/25更新）以下、続報です】

6/23のフジテック社の株主総会直前に、驚きの展開がありました。

会社側は、取締役選任議案のうち、社長の内山氏の選任部分だけをいきなり取下げました。取下げの理由は、一応書いてありますが、意味不明です。

【公式】第75期定時株主総会付議議案の一部撤回のお知らせ（フジテック）

この結果、内山氏に関する今回の株主の賛否の意思表示を、なかったものとして取り扱うようです。その他の取締役候補に関しては、株主の意思表示は有効なものとして取り扱うようです。

びっくりですね。会社側が、株主の意思表示をいとも簡単に無効化できるなんて・・・

恐ろしいです。こんなことが許されるのなら、法による秩序も何も、あったものじゃないですね。このような暴虐は、到底許されるべきではないと思います。

取下げの経過のドタバタと不自然さを見る限り、株主総会で社長の再任が否決されるのを避けるために、なりふり構わず今回の暴挙に打って出たと考えるのが自然です。会社側は、「再任案が否決される可能性が高くなったことで取下げたわけではない」と説明しているようですが・・・

【ロイター(REUTERS)】フジテック、社長の取締役再任議案取り下げ　株主「説明責任回避」と非難

会社側には、自浄能力を発揮してほしいですが・・・。もう無理かもしれませんね。いずれにしても、今回の暴挙が、きちんと公正な場で検証されることを望みます。。。