マネックス証券が一般信用売り無期限に加えて短期も開始するなど、優待クロス市場に本格参入を始めました。
メッシュも早速、マネックスの一般信用売りを利用してみたのですが、注文を一方的かつ強制的に取り消される事態に何度も遭遇しています。
なぜ、このような事態が生じるのか、このような事態の発生を防止するためにはどうすればよいのか、経験を踏まえて皆様にお伝えします。
なぜ注文が強制的に取り消されるのか。
マネックス証券によって、発注していたはずの注文が一方的に取り消されるのは、売り玉の在庫不足が理由です。
マネックス証券ウェッブサイトのQ&Aには、以下のように説明されています。
発注者の意図に反して注文が失効の憂き目に合うのは、①翌日以降に繰り越す注文であること、そしてその注文が②夜8時の段階で在庫不足になった場合です。
マネックス証券は「今週中」期限の注文が可能
まずは、翌日以降に繰り越す注文とは何かを見ていきましょう。
マネックス証券の信用売りの注文画面を見ると注文の「有効期間」の項目があります。下の発注画面をご覧ください。
注文の有効期間については、当日中、当日前場のみ、当日後場のみ、今週中の4つの中から選べますが、翌日以降に注文が繰り越される可能性があるのは「今週中」と指定した場合です。
すなわち、注文の有効期間を「今週中」と指定して発注すると、翌日に繰り越される際に失効(強制取消)させられる可能性があるということです。
この点についてマネックス証券に念を入れて確認したところ、以下のような回答でした。
「夜の8時以降に受け付けた注文は、その翌日の取引が終わるまでは失効することはありません。ただし、翌日の夜8時に在庫不足になれば、失効することがあります。」
なぜ在庫不足になるのか?
さあ、ここでさらに疑問です。
そもそも証券会社では、機関投資家等から在庫を確保した上で顧客に提示して注文を受け付けているはずなのに、なぜ、在庫不足になるのでしょうか?
この点についてマネックス証券に尋ねたところ、「(機関投資家等から)返してくれと言われることもあるんです」と説明していましたが、本当のところはよくわかりません。
別の証券会社(SMBC日○証券)でも「今週中」期限の注文が可能ですが、あとから一方的に注文を失効させるようなことはまずやりません。もしかすると、証券会社と機関投資家との間の力関係の違いなど、いろいろ大人の事情があるのかもしれません。
ただ、はっきりしているのは、マネックス証券では、約定しない限りは当該信用売り注文の売り玉をキープしてはくれないということです。キープしないで、機関投資家から「返して」と言われれば、客から注文を受け付けたあとであっても、ほいほい平気で返しちゃう。
きっと客より機関投資家の方が大事なんですね。
大事な点なので、もう一度繰り返します。マネックス証券では、「今週中」期限で注文を出したとしても、その注文が約定しない限りは、夜の8時の在庫整理の段階で常に失効する危険があります。
このような事態(強制失効)を防ぐ確実な方法は、「今週中」期限の注文を使わないことです。
マネックス証券の「今週中」期限の注文を利用される場合は、くれぐれもこの点にご注意ください。
そもそもなんで「今週中」注文を受け付けるの?
ここからは私見ですが、売り玉の在庫をキープすることもせず一方的に客の注文を失効させるぐらいなら、最初から「今週中」期限の注文を受け付けなければよいのではないでしょうか。
そうすれば、客に嫌な思いをさせずに済みます。
現に楽天証券やauカブコム証券などは、一般信用売りについて、「今週中」期限の注文など翌日以降に繰り越すような注文は受け付けない仕組みになっています。
客の注文に対し、一方的な失効を連発するというのは、違法ではないにしても少し度を超えている感じがします。
マネックス証券には、客が安心して取引できるような環境整備に努めてもらいたいものです。
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