日銀の路線修正は近い?!

猫

最近は、円安に非難轟々(ごうごう)ですね。

ガソリンや電気代、食品などあらゆるものが値上がりして、国民生活を圧迫している背景には、円安があります。

そして、円安の原因を作り出している張本人が、日銀です。

円安の最大の要因は、日本の金利が低く、海外の金利が高いため、円を売って海外の通貨を買う資金の流れが加速していることです。この状況は、海外の中央銀行がインフレ抑制策として金利を上げているのに、日銀だけが世界の動きに逆行して金利を低く抑え込もうとすることで生じています。

つまり、円安を生み出している、海外と日本との金利差の拡大は、日銀の低金利政策によって作為的に生み出されたものなのです。

ただでさえ、コロナ禍からの回復による需要の拡大で世界的にモノの値段が上がっているのに、その値上がりが、日銀の政策に起因する円安で、度を超えて激しくなっている構図です。

日銀は、デフレから脱却し、2%程度の物価上昇率を達成するため、金融市場の歪みには目をつぶって、ずっと低金利を維持していますが、いまだに、その目標を達成できていません。

もちろん安定的な物価上昇を達成するには、経済そのものを安定的に成長させることが必要で、日銀だけにその責めを負わせるのは酷な面もありますが、普通の民間企業なら、10年近く目標を達成できないような経営陣は、とっくにクビでしょうね。

日銀の低金利政策は、これまでも金融機関の収益低下や国債市場の機能不全など、様々な負の側面を世の中に及ぼしてきました。でも、国民生活に直結するような深刻な悪影響が目立つことはなかったため、社会的にも大きな関心を持って見られることはありませんでした。

一部、金融村の人達だけがあれこれ騒いでいましたが、大多数の国民にとっては、ぶっちゃけ、直接の関心事ではありませんでした。

ところが、今の状況は違います。

国民は、電気代やガソリン代、食品価格が上がって苦しんでいますし、多くの企業も、原料高で苦しんでいます。

日銀の低金利政策の弊害が、大きな社会的問題となりつつあり、おそらく、日銀としても、このまま低金利を維持して円安を放置すれば、大変な問題になることを既に認識していることでしょう。

日銀がこれまで一貫して維持してきた低金利政策の修正も、早晩避けられそうにありません。

これまで日銀は、もっともらしい言い訳で取り繕いながら、政策を微修正することはありましたが、今回ばかりは、そんな取り繕いが通用しない大きな見直しを、少なくとも「一時的」には迫られそうな気がします。

黒田総裁の口先介入ぐらいでは済まないぐらいの、大きな円安の波が押し寄せています。

日銀の政策の修正が、いつ、どれぐらいのインパクトで打ち出されるかが、ドル預金を保有するワタシの最大の関心事項です。

日銀の政策の修正が明らかになれば、その時点で、いまの過度な円安は必ず反転し、円高に大きく振れることになるでしょう。

円高に振れる程度がどれほど大きくなるのか、その円高が一過性で終わるのかどうかなどは、政策修正の中身次第です。

さてさて、どのタイミングで、どんな中身のものが打ち出されてくるんでしょうか?それとも打ち出されないまま、ズルズルと円安が放置されるのでしょうか?

今までの路線を否定するような抜本的なものを打ち出すには勇気と決断が必要ですが、そこまでの覚悟を決めることはできるでしょうか?なんとなく、中途半端で煮えきらないものが打ち出されそうな気がしますが・・・

いずれにしても、事に臨んでドル預金を解約する心の準備だけはしておきたいと思います。

今後の日銀の動きから目が離せませんね。

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