西村大臣が集中砲火を浴びている感じです。
金融業者と酒類販売業者に、酒類提供停止に応じない飲食店への働きかけや取引停止を要請したことが、原因です。
金融業者はともかく、酒類販売業者は、取引先の飲食店が酒を客に提供していることぐらい百も承知の上で酒を卸していますので、ある意味、自粛破りの片棒を担いでいると言っても良いですね。
取引をやめるよう要請するのも、当たり前のような気がしますが・・・
もちろん、酒類販売業者の側にも言い分はあるでしょう。
取引先との信頼関係を損ねる行為はできないとか、困っている飲食店を見捨てられないとか、こういう苦境のときこそお互いの助け合いが大事だとか、きっといろいろあるでしょう。
こういう話を聞いていると、野生生物に餌をやるなと言っているのに餌をやっちゃう不届き者のおっさんやおばちゃんを思い起こします。
野生生物に餌をやる行為は、いくら可愛いと思っても、もしくは腹を空かせて可哀そうだと思っても、絶対にやってはいけない行為です。
彼らと人間とは住む世界が違うのです。不用意に人間が野生生物に餌をやったりすると、彼らは、人間と住む世界が違うんだということを忘れ、平気で人間の住む世界に入り込むようになり、挙句の果てには、人間を襲うようになったりします。
日光の猿やフロリダのワニが有名ですね。野生生物に餌をやる観光客の行為が、最後には、お互いの悲劇をもたらします。
でも観光客は、決して悪気があってやっているわけではないのです。お腹を空かせた素振りの野生動物をほっておけないだけなのです。惻隠(そくいん)の情というやつですね。
道徳的には一見正しいように見えても、それをやってしまうと、最後はお互いにとって良い結果にならないことがわかっているのであれば、そういう行為は厳に慎むべきですし、やらないように呼びかけるのは当然のことです。
酒類販売業者は、日常的に飲食店とお付き合いがありますので、自分の卸した酒がどんなふうに使われているか、もちろんわかっています。飲食店で酒が提供され、客が会話しながら長時間滞留すれば、新型コロナのまん延リスクが著しく高まることぐらい、簡単に予見できるでしょう。
目の前で困っている飲食店に「酒は卸せない」と言うのが辛いのはわかりますが、それをやらなかったばかりに、何人もの人が新型コロナに感染したり、それがもとで最悪の場合亡くなったりすることになるのです。
そういうことにならないように、飲食店も、酒類提供業者も、それぞれの立場で、世の中にとって何が必要なのかを真剣に考えるべきでしょうし、酒類提供業者だって、政府の要請があろうがなかろうが、自ら身を律して、新型コロナのまん延を助長するような行為は厳に慎むべきでしょう。
金融業者の方は、酒類販売業者ほど飲食店を日常的に見ているわけでもないと思いますが、それでも、自分の取引先が自粛破りをやって新型コロナのまん延を助長していると分かれば、見ないふりをして放置したりしないで、適切に対応すべきでしょう。
世の中にはいろんな意見があって良いと思いますが、西村大臣の言ったことは、やっぱり間違っていないとワタシは思います。。。謝罪に追い込まれて撤回しちゃいましたけど・・・
ところで、同じ内閣の一員であるはずの麻生財務大臣や梶原経済産業大臣が、西村大臣が吊し上げにあって要請の撤回が決まった途端に、手のひらを返したように、西村大臣をディスるような発言をしているそうな・・・
きっとあの二人は、クラスでいじめられている人間を、いっしょになってさらにいじめ抜くタイプですね。そんな人間が大臣になっているということ自体に、悲しみを覚えますね。
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