東芝劇場が盛り上がってますね。完全に意表を突く展開が秀逸です。
株主総会では、会社提案の取締役候補が2人、任命を否決されました。日本の大手企業では、かなり珍しい出来事と言って良いでしょう。
ヤジ馬的には、めったにない見世物なので、もう目が離せません。
今にして思えば、4月に辞任した前CEOが画策した株式の非上場化(MBOっぽい?)も、あながち判断としては間違っていなかったかも。。。
前CEOは、株式の非上場化により、一部株主の近視眼的な意見に左右されない経営を目指したのでしょうが、株式の非上場化を嫌うその他の取締役によって、辞任に追い込まれました。実質、クビですね。
今度は、非上場化を嫌った張本人の取締役(議長)が、上場企業ゆえの宿命の場である株主総会でクビを切られました。
自分が守ろうとした株式上場の仕組みによって、自分がクビを切られたわけで、ある意味、因果応報ともいえますね。
株式を非上場化していれば、あるいはクビにならずに済んだかもしれません。多分そうでしょう。
この世は無常ですなぁ・・・
こんな状況では、会社がいい方向に向かうことは期待できないでしょう。長期的な会社の成長が阻害されれれば、一番の被害者は株主です。海外の投資家は逃げ足が早そうなので、ババを掴むのは、古くからの国内投資家かもしれません。
でも、これだけ会社が混乱していても、株価は大きく反応していない様子。しょせん、コップの中の嵐ということでしょうか。
会社の経営陣とつるんで、一部の株主に訳のわからないちょっかいを出していた経済産業省は、「当然のことをやっただけ」と開き直っているようです。
民間企業のガバナンスに公権力が権限もないのに介入することは、健全な自由主義社会にとって、極めて危うい行為です。お隣の大国のようですね。
本当に、国策として影響力を排除する必要があるというのなら、外資規制のような法律上の仕組みをちゃんと作った上で、特定の株主の影響力を制限するなり排除するなりするのが筋でしょう。
実際、通信・放送業界や航空業界など個別に株主構成を規制している例も多いです。
そういうこともやらないで、「当然のことをやっただけ」と強弁するのは、筋が通らないですし、ちょっと見ていて見苦しいです。
さて、華々しく幕を開けた東芝劇場、最初からどんでん返しの連続で、つかみはOKです。今から続きが待ち遠しいです。次回の放映は、いつかな?
なお、前回の記事をご覧になっていない方は、興味があればご覧ください。
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